失語症について
失語症とは、文字のとうり言葉を失うと言うことです。脳の障害により個人差はありますが話し言葉や文字を理解できなくなります。脳血管障害が多いなか、現在言語視聴覚士によりリハビリを受けている方の訓練方法につき講習を受けさしていただいた。まだまだ言語視聴覚士は少ないのが現状です。そして自身はもとより、言語視聴覚士共に根気がいると言うことです。
失語症とは、脳の損傷により、一旦獲得された言葉を操る能力が後天的に障害を受けた 状態を言います。言葉と言うと「話す能力」のように思われがちですが、聞いて理解する能力、書く能力、呼んで理解する能力もすべて含まれます。失語症になるとこれらの能力がそれぞれ、多かれ少なかれ影響を受け、考えている事を話し言葉や文字で表現できなくなったりあるいは、話し言葉や文字を理解できない状態になります。
失語症の原因
失語症を起こす脳損傷の原因には、脳血栓、脳梗塞、脳出血などの脳血管障害、脳腫瘍、交通事故や転落などのよる頭部外傷、脳炎などがあります。この中でも脳血管障害が原因になることが最も多いようです。
失語症に合併する症状
言語機能は殆どの場合、大脳の左半球にあるので、多くの失語者が左半球に損傷を受けています。失語症の人には、しばしば左半球がつかさどっている働きに障害がみられます。
右半身の運動麻痺、感覚障害
右視野の欠損
計算やジェスチャーの障害
物を使う、手順通う作業する、形を構成する能力の障害
絵や色が良く理解できないなどの視覚面の障害
麻痺や視野の欠損のある側への注意の障害や無視
精神症状の合併
感情障害(怒りっぽい、直ぐ泣く、感情の起伏が激しい、意欲の低下など)
保持(場面が変わっても同じ行動を繰り返す)固執性、反応遅延など行動面の障害
全般的な注意力、記憶力の低下
認知症
てんかん発作
失語症の訓練について
訓練を始める前に、失語症がもたらす心理的、社会的問題や、全般的な健康状態に配慮して訓練計画をたてます。失語症そのものの改善を目的とする訓練には、失語症の人に合った適切な刺激を与え、何らかの反応を得ると言う方法(刺激法)がとられます。
コミュニケーションをよりよいものにする事も、訓練の重要な課題で、さらに実用的なコミュニケーション能力を重視する訓練も実施されています。
例えば絵カードの音読、呼称、書字、歌唱、日記の記入、自由会話など
失語症の症状について
失語症の特徴的な症状だけを書きます。
1 話す事の障害
2 復唱の障害
3 聞く事の障害
4 読むことの障害
5 書くことの障害
6 計算の障害等があげられます。
症状に応じた接し方として
失語症者とスムーズにコミュニケーションをする為には、周囲の人達が失語症状を的確につかみ
症状に応じた接し方をする事が大切だと言うことでした。
話しかける場合として
失語症になると、言葉を聴いて理解する能力が低下したり、聞いたことを覚えておくのが
難しくなります。ので話しかける場合気をつける事として、次のことがあげられました。
1 ややゆっくり、はっきりと話す。聴力が低下した人もいるので普通より少し大きめの声
で話したほうがよいこともあるようです。
2 短い言葉や文章で話しかける
3 言葉使いは、子ども扱いにしないで、普段から使い慣れている表現をした方が分かり
やすいでしょう。
4 出来るだけ身近な、具体的な事柄について話す
5 表情やジェスチャーを交えて話すと、理解しやすいとの事
6 一度で分かりにくい時は、繰返して言う、また違う言い方の工夫も大切
7 それでも分かりにくい時は、文字や図を書いて見せたり、実物を示したりして、
理解を確実にします。理解が不十分であれば、それに対する反応も不確かなものとな
ってしまいます。十分理解が得られるよう周囲の人達が配慮する事が重要との事。
病は突然はおそってくる。健康で生きたいと思うのは皆同じだと思うが、歳とともに病気になる率は高くなっていく。普段から生活に気を配り、せめて生活習慣病にならないようにしたいと思う。病になれば本人はもとより家族も大変。訓練がいかに根気のいる事か、忍耐と努力がいる。少しでもこの記事が目に留まり、健康について、心の隅に置いていただけたら良いなーと思います。 |